こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- アメリカで妊娠したらどうする?
- アメリカの産婦人科の選び方
- アメリカの妊婦健診
- 保険は適用される?アメリカの妊婦健診費用
- アメリカでも母子手帳はもらえるの?
アメリカで妊娠したらどうする?
アメリカで妊娠の可能性がある場合は妊娠検査薬(Pregnancy Test Kit)を購入して検査します。
妊娠検査薬はスーパーや薬局で売っています。
アメリカで売っている検査薬は日本でもお馴染みの尿をかけるタイプで、妊娠していたら線が浮き上がります。
検査薬で妊娠が確認出来たら病院選びに移ります。
アメリカの産婦人科の選び方
筆者がアメリカで産婦人科を選んだときの基準は以下です。
- 日本語通訳がいるか
- 加入している保険が使えるか
- 家から通いやすいか
アメリカには英語ネイティブでない方がたくさん住んでいるので、通訳サービスを提供している病院も少なくありません。
日本人が多い地域なら日本語通訳が利用できる病院もあります。
筆者が住んでいるミシガン州と隣のオハイオ州で日本語通訳が利用できる病院は在デトロイト日本国総領事館HPで紹介されていました。
また、駐在で渡米した方は会社経由で保険に加入しているかと思いますが、アメリカでは日本と違って保険会社がカバーしている病院としていない病院があります。
そのため、行こうとしている病院で加入中の保険が効くのかを事前に調べておく必要があります。
保険が効くか不明な場合は保険会社に確認します。
あとは家で陣痛が来ても無理なく行ける範囲の病院であればOKです。
アメリカの産婦人科での妊婦健診
以下はあくまで筆者の体験談です。大まかにはどこも共通かと思いますが、細かい対応は病院によって異なります。
予約の取り方
日本語通訳が利用できる病院であれば日本語が通じる電話窓口が用意されていると思います。
そちらに電話して初診の予約を取ります。
予約したい旨を伝えたところ、電話番号にテキストメッセージで初診情報登録フォームが送られてきました。
フォームには名前、生年月日などの基本情報の他に保険情報を入力する欄がありました。
同時にテキストメッセージで最終月経日も聞かれました。
その後、フォームに登録したメールアドレスに初診案内が送られてきました。
メールには病院の案内や承諾書、問診票などのpdfが添付されていたので、印刷し必要事項は記入して初診時に持っていきました。
初診以降、妊娠7か月までの予約は初診時に取りました。
後から都合が悪くなった際は連絡すればすぐに変更してもらえました。
アメリカでは妊娠7か月までは健診が1か月おき、妊娠8か月以降は隔週、妊娠9か月以上は週一になります。
診察予約はすべて病院のWebサイト上で管理されていました。
サイトにログインすることで予約や検査結果の確認ができます。
予約日が迫ると電話番号に予約確認のテキストメッセージが送られてきます。
一緒に添付されているフォームに最近の体調などを入力して送信するとチェックイン完了です。
後は当日時間通りに病院に向かいます。
妊婦健診の初診
アメリカでは初診は妊娠8週目に受診します。
それまでは卵嚢を確認できない可能性があるためです。
病院に行ったら受付で名前を伝えて待っていると日本人看護師さんが呼びに来てくれました。
初診ではまず血圧と体重を測定し、尿を取ります。
体重測定は毎回普段着で靴ごと体重計に乗って行いました。さすがアメリカ。
検査着に着替えて経腟エコーで卵嚢と赤ちゃんの心拍を確認しました。
エコー写真もちゃんともらえましたよ。
妊婦の体調についても聞かれ、つわりが始まっていると伝えたところ、吐き止め(ONDANSETRON)を処方してもらえました。
通常、妊婦さんには葉酸とDHAのサプリを処方しているそうですが、筆者は葉酸サプリを自分で購入していたのでDHAだけ処方してもらいました。
DHAサプリはこちら。
葉酸サプリはスーパーや薬局で売っています。筆者はKrogerで購入しました。
ちなみに吐き止め薬の副作用で便秘になりやすくなるので、予防のために妊婦でもOKな軟便剤を紹介されました。
指定された軟便剤(COLACE)はCVSで購入できました。
処方された薬の受け取り方
アメリカでは処方された薬を自分で指定した薬局で受け取ります。
初診で提出した書類に希望の薬局を書く欄がありました。
指定した薬局の調剤カウンター(レジとは別)で処方箋を見せると薬を受け取れます。
処方された薬には患者情報と共に「REFILL:3 by ○○(年月日)」と書かれたシールが貼ってあります。
これは薬がなくなった時に同じ薬を追加で受け取れる回数と期限です。
期限内であれば同じ薬局に薬のケースを持っていって「Refill please.」みたいに言えば追加の薬を受け取れます。
2回目以降の妊婦健診
筆者は妊娠6か月までの妊婦健診をアメリカで受けたのでその時の様子をお伝えします。
アメリカでは妊娠7か月までは1か月おきに健診があります。
健診では毎回病院で血圧と体重を測定し、尿を取り、体調を聞かれます。
2回目の健診ではもう経腹エコーでした。
赤ちゃんの大きさや心拍を確認してエコー写真をもらってきました。
3回目以降の健診では基本的にエコー検査はせず、心拍の確認のみでした。
心拍確認もエコー検査のようにお腹にジェルを塗って機械を当てます。
心拍確認の時もエコー検査の時も足元を隠す布は用意されていなかったので、ワンピースで行くとちょっと恥ずかしいかも…
特に聞くことがなければ健診はあっという間に終わります。
3回目の健診時(妊娠5か月)には血液検査がありました。
精密なエコー検査(妊娠5か月)
妊娠5か月の時にいつもの健診とは別に精密なエコー検査がありました。
いつもと違う部屋に呼ばれ、1時間くらいかけて経腹エコーで赤ちゃんの足や腕の長さ、頭の大きさ、各臓器などを見てもらいました。
発達に問題がないかの確認です。
胎盤と子宮の出口の距離を測って前置胎盤でないかの確認もしてもらえました。
前置胎盤気味の方は追加の検査があるそうです。
出生前診断と母体の遺伝子検査
筆者の行っていた病院では出生前診断(NIPT)と母体の遺伝子検査(Carrier Screening)を任意で受けられました。
NIPTは母親の血液に混ざっている胎児の血液を調べ、赤ちゃんに遺伝子疾患がないかを調べる検査です。赤ちゃんの性別もわかります。
Carrier Screeningでは母親の血液を採取して母親が赤ちゃんに遺伝する可能性のある遺伝子疾患を持っていないか調べる検査です。
両方とも2回目の健診時(妊娠4か月)に血液を採取し、数週間後に結果が通知されることになっていました。
しかし、ここでトラブルが…
つわりで十分に飲み食いできていなかった筆者は採血が上手くいかず、6本くらいあった試験管の内2本分しか取れませんでした。
結局、後日Carrier Screeningだけの結果が送られてきました。
検査ができなかったNIPTの分は無料でキャンセルできると言われましたが、1か月後の健診時に再チャレンジすることにしました。
次の健診では無事採血できて、後日NIPTの結果ももらえました。
費用は筆者が加入していた保険の場合、NIPTが自己負担なし、Carrier Screeningが保険適用後の自己負担77.58ドルでした。
日本で検査すると保険不適用なのでかなり安く済みました。
夫の同伴
健診に夫が同伴するのはもちろん可能です。
アメリカでは半数以上の方が夫同伴で健診に来ていました。
子連れで来ている方も珍しくなかったです。
保険は適用される?アメリカの妊婦健診費用
保険でどこまでカバーされるかは加入している保険によりますが、筆者が加入していた保険(Cigna)の場合、妊娠6か月までの健診費用の自己負担分はゼロでした。(妊娠7か月以降の健診は受けていないのでわかりません。)
トータルで何千ドルも掛かっていたそうですが、保険会社が全額負担してくれました。
ただし、任意で受けた母体の遺伝子検査(Carrier Screening)には自己負担分が発生しました。
アメリカでも母子手帳はもらえるの?
アメリカでは母子手帳は必要ありませんが、日本人向けに用意していることもあります。
筆者もアメリカの産婦人科で母子手帳をもらえました。
ただ、病院によっては母子手帳が用意されていないこともあるみたいです。
筆者が住んでいたのは日本人が多い地域で、かつ日本語通訳がいる病院だったので用意されていました。
中身は英語と日本語両方で記載されています。内容は日本でもらう母子手帳と同じです。
最後の方には健診で使える英語表現が書かれていました。通訳がいない病院では役立ちそうです。
母子手帳をもらえてもアメリカの健診では一切使わないので、主に帰国後に活躍してくれます。
おわりに:日本とアメリカの妊婦健診の違い
筆者は妊娠7か月の時に本帰国したので、それ以降の健診は日本で行いました。
2か国体験して感じた大きな違いは以下の2つです。
1つ目は健診の待ち時間です。
日本では予約を取っているのに1時間前後待たされるのが普通でびっくりしました。
アメリカでは予約しておけば受付してから5分ほどで呼ばれていました。
2つ目は健診内容です。
アメリカの健診ではほとんどエコーを使わず、心音チェックだけで済ませることが多かったのですが、日本では毎回エコーを使ってくれる上に4D写真も撮ってくれました。
サービス内容は日本の方が充実しているように感じました。
アメリカも日本も一長一短ですが、どちらも医療が整った国ですし、医師や看護師さんは親切で心配はありませんでしたよ!
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