こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- イエローストーン国立公園とは
- イエローストーン国立公園観光に必要な日数
- イエローストーン国立公園観光2日間モデルコース
- イエローストーン国立公園観光の準備
- 間欠泉と温泉が密集!イエローストーン国立公園の魅力
イエローストーン国立公園とは
イエローストーンはアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州という3つの州にまたがる国立公園です。
国立公園に指定されたのは1872年で当時世界初でした。
イエローストーンのある地域は北アメリカ最大の火山地帯で地熱現象が活発です。
なんと地球上の約半分もの温泉と、約3分の2もの間欠泉がイエローストーンに集まっています。
公園内では山や川などの自然の景色、バイソンやリスなどの野生動物も見られます。
要所要所には小さな街があり、宿泊施設やキャンプ場、レストラン、お土産店が利用できます。
入場料は7日間パスが車1台35ドル、年間パスは70ドルです。入場料について詳しくはこちら。
イエローストーン国立公園観光に必要な日数
イエローストーン観光には丸2日は欲しいです。
イエローストーン国立公園は8の字に道路が敷かれていて観光地はほとんどこの道中にあります。(地図はこちら。)
8の字の上側はノースループ、下側はサウスループと呼ばれていてそれぞれ1日ずつ掛けるのがちょうどいいです。
飛行機での移動で時間を取られるのなら前後に移動の日を設けて3泊4日あると安心です。
観光に適した時期は夏です。
冬になるにつれて雪が積もり、通行止めが発生するので暖かい季節に行くのをおすすめします。
イエローストーン国立公園観光2日間モデルコース
ここではノースループ(アッパー・ループ)とサウスループ(ロワー・ループ)をそれぞれ1日掛けて時計回りに巡るモデルコースを紹介します。
1日目:ノースループ
ノースループの南西から出発して時計回りに巡るコースです。
①ノリス・ガイザー・ベイズン(Norris Geyser Basin)
南西のNorris Geyser Basinから観光をスタートします。
ここはイエローストーンで最も地熱現象が活発な地域で、温度が高い温泉が集まっています。水のほとんどが酸性なのも特徴です。
入り口にはミュージアムがあり、どういう場所か解説してくれます。
ミュージアムを抜けると至る所に温泉が湧いています。手前に写っているSunday Geyserは底まで透けて見えてとてもきれいです。
地面からはお湯が沸いているので木で作られた道を進んでいきます。
水が流れている場所には微生物が住んでいて緑や白、茶色に染まっています。
入り口付近にある間欠泉は数分間隔で噴きだしていました。近くで見ると暑い蒸気と水しぶきが飛んできます。
ちなみにNorris Geyser BasinにあるSteamboat Geyserは100mにも及ぶ世界一の高さの大噴出を見せる間欠泉ですが、ここ何年かは大噴出がないそうです。
見れたらめっちゃラッキーです。
②マンモス・ホットスプリング(Mammoth Hot Springs)
ノースループの北西にはマンモス・ホットスプリングという変わった名前の温泉地帯があります。
ここには温泉に含まれる石灰が長い時間をかけて棚田のような形に固まってできた地形があります。
段の下流をよく見ると小さい段が幾重にも重なった形をしています。上の段からは耐えず水が流れてきています。
ハイキングコースは棚田の頂上を目指します。頂上からは近くにあるマンモス・ビレッジも見渡せて景色が最高でした。
この辺ではエルクが多く生息しているそうなので、運が良ければ見られるかもしれません。
マンモス・ビレッジのビジターセンターにはイエローストーンや野生動物に関する展示がありました。
他にもお土産店やホテル、レストランがあります。
③タワー・フォール(Tower Fall)
ノースループの北東にあるタワー・フォールは落差約40mの滝です。岩山から流れ出る滝は迫力があります。
写真は駐車場近くにある展望台からの景色ですが、ハイキングコースを下っていくと滝壺まで近づけます。
④イエローストーンのグランド・キャニオン(Grand Canyon of Yellowstone)
グランド・キャニオンと聞くと別の観光地を思い浮かべる方が多いかと思いますが、イエローストーンにも同じ名前が付いた場所があります。
イエローストーンのグランド・キャニオンはノースループ南東のキャニオン・ビレッジにあります。一番きれいに見られるのはArtist Pointという場所です。
Artist Pointからの景色がこちら。
グランド・キャニオンとは壮大な峡谷という意味ですがまさにそのような景色です。
崖は硫黄成分によって黄色に染まっています。
これがイエローストーンという名前の由来になったそうです。
対岸のGrand Viewというポイントからの景色はこちら。
グランド・キャニオン周辺には様々な絶景ポイントがあり、色々な角度から景色を楽しめます。
⑤ロワー・フォール(Lower Falls)
Artist Pointから見えたグランド・キャニオンの滝がロワー・フォールです。
Brink of Lower Fallsというポイントからはこのロワー・フォールを近くで見れます。
流れ落ちる滝の音が聞こえてきます。
⑥アッパー・フォール(Upper Falls)
ロワー・フォールよりさらに上流にはアッパー・フォールという滝があります。
Upper Falls Viewpointからの景色はこちら。
Brink of Upper Fallsというポイントからは間近で滝を見られます。
アッパー・フォールはかなり近くで見られて臨場感たっぷりです。
2日目:サウスループ
サウスループの北東から出発してを時計回りに巡るコースです。
サウスループの方が見どころが多いです。
①ヘイデン・バレー(Hyden Valley)
キャニオン・ビレッジはノースループで紹介したのでその少し南にあるヘイデン・バレーからスタートです。
ヘイデン・バレーには広大な草原に川が流れる美しい風景が広がっています。
ここは野生動物に一番遭遇しやすい場所でもありす。バイソンの群れもいました。
別の群れは道路を横切っていました。
所々に車を駐車できる場所があるのでゆっくり野生動物や景色の鑑賞、撮影ができます。
②マッド・ボルケーノ(Mud Volcano)
ヘイデン・バレーのすぐ南にあります。その名の通り熱水と共に泥が沸き上がるエリアです。
私たちが行ったときは駐車場にバイソンがいました。近づくと危ないのでバイソンが去るまで車で待機です。
バイソンが去ったら散策開始です。こちらは入ってすぐのところにあるマッド・ボルケーノです。絶えず泥水が沸き上がっています。
こちらはドラゴンズ・マウス・スプリングです。
熱水が沸き上がっている場所がちょっとした洞窟になっており、音が洞窟に響いてより迫力が増しています。
こちらはブラック・ドラゴンズ・カルデロンと呼ばれる大きな熱水泉です。
カルデロン(Caldron)とは大釜という意味です。水は泥で濁っています。
周辺はかつて森でしたが熱水が噴出したことで木々がなぎ倒され、今の景色になったそうです。
マッド・ボルケーノにはハイキングコースがありました。頂上からの眺めは最高でした。
③レイク・ビレッジ(Lake Village)
サウスループの南東にあるのがレイク・ビレッジです。イエローストーン・レイクのすぐそばにあるので湖が一望できます。
かなり大きな湖で景色が最高ですよ。
レイク・ビレッジにはお土産店やロッジもあります。
④ウエスト・サム・ガイザー・ベイズン(West Thumb Geyser Basin)
ウエスト・サムとは直訳すると西の親指です。イエローストーン・レイクは手に似た形をしています。
この親指部分(矢印)にあるのがウエスト・サム・ガイザー・ベイズンです。
湖畔にあるエリアで、湖から熱水が湧き出るポイントがいくつもあります。
イエローストーン・レイクは噴火口に水が溜まってできたカルデラ湖なので、地下で温められた水がこうして噴き出しています。
陸には泥がふつふつと沸き立つ場所も。
透き通った青色の熱水泉もたくさんあります。
ここの熱水泉には帽子が落ちていました。色が解け出てる…
急に風が吹くと飛ばされるのでお気を付けください。
⑤オールド・フェイスフル(Old Faithful)
オールド・フェイスフルはイエローストーン国立公園で一番賑わっている街です。
ここにはオールド・フェイスフル・ガイザーという有名な間欠泉があります。
これは約40mもの噴出を80分の一定間隔で見せる忠実な(Faithfulな)間欠泉です。
オールド・フェイスフル・ガイザーはビジターセンターのすぐ裏にあります。
ビジターセンターには次の噴出時間が貼り出されています。時間は10分くらいずれることがあるので気長に待ちましょう。
オールド・フェイスフルの街にはお土産店やレストラン、ロッジが複数あります。
こちらのオールド・フェイスフル・インは世界最大のログハウスとして有名です。実際に宿泊もできます。
宿泊はこちら
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イエローストーン国立公園のおすすめホテル・ロッジと宿泊記
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⑥ブラック・サンド・ベイズン(Black Sand Basin)
オールド・フェイスフルから北上してすぐの場所にあるエリアです。
ここにはエメラルド・プールと呼ばれる熱水泉があります。
中心が他の熱水泉のような青ではなくエメラルドグリーンに染まっています。
淵に行くほど黄色味を帯びていてグラデーションがきれいです。
川沿いにはクリフ・ガイザーという間欠泉があります。
噴出時間は不規則なので見れたらラッキーです。
⑦ビスケット・ベイズン(Biscuit Basin)
ブラック・サンド・ベイズンのすぐ近くにあります。
駐車場のすぐそばにはさっそくラスティー・ガイザーという小さな間欠泉があります。
すぐ近くには川が流れています。水は透明で川底まではっきり見えました。
ビスケット・ベイズンの目玉はこちらのサファイア・プールです。
青い熱水泉は他にもありますが、ここの美しさは群を抜いています。
乳白色の熱水泉もあります。
こちらはジュエル・ガイザーという間欠泉です。
5分間隔くらいで噴出するので行ったら必ず見られるかと思います。
⑧ミッドウェイ・ガイザー・ベイズン(Midway Geyser Basin)
ここには大きな熱水泉が集まっています。
有名なグランド・プリズマティック・スプリングもここにあります。
入り口付近では上流の熱水泉から湧き出た水が川に流れ込む様子を見られます。
ハイキングコースを進んで最初にあるのが巨大な熱水泉エクセルシオール・ガイザーです。
92度ほどの熱水が湧いており、温かい水蒸気がトレイルまで飛んできます。
最深部には全米最大の熱水泉、グランド・プリズマティック・スプリングがあります。
真横からのアングルになりますが、中心が青く、周辺が黄色、オレンジと変化しているのがバッチリ見えます。
水温が高くて微生物が住めない場所は水の青、その他は微生物や藻による色です。
ここは風が強いポイントなので飛ばされた帽子がいくつもありました。行くときはお気を付けください。
⑨ファウンテン・ペイント・ポット(Fountain Paint Pot)
ここでは温泉、泥の壺(マッドポット)、間欠泉、噴気孔(水蒸気を噴き出す穴)のすべてを見られます。
こちらは熱水泉です。底まで見える透き通った青です。
ここは泥がふつふつと沸き上がるエリアです。泥が沸き上がる場所は他の観光スポットにもありましたがここが一番大きかったです。
小さめの間欠泉もありました。この間欠泉は常に噴き出しているので待たなくても見られます。
噴気孔の写真は撮り忘れてしまいましたがいくつかありました。
バラエティに富んだ自然現象が一度に見られるお得(?)な場所でした。
⑩アーティスト・ペイント・ポット(Artists' Paint Pots)
サウスループの北西にはアーティスト・ペイント・ポットがあります。
両側を木に囲まれたトレイルを歩いて向かいます。
水がブクブク沸き上がっている場所がいくつもあります。
こちらはブラッド・ガイザーです。水に酸化鉄が含まれていて土が赤く染まっています。
高台に上ったときの景色がこちら。とてもきれいでした。
マイナーですが自然の景色が特にきれいな場所でした。
イエローストーン国立公園観光の準備
ホテル・ロッジの予約
イエローストーン国立公園のゲート近くや公園内にはホテルやロッジがあります。
宿泊する場合はネットで事前に予約していきましょう。
宿泊施設によっては何か月も前から予約が埋まってしまうので、予定が決まったらできるだけ早く確保しておくのをおすすめします。
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レンタカーを借りる
イエローストーン国立公園は1周するのに車で3時間くらいの大きさで、観光地間は最大で40分くらいしか離れていません。
レンタカーで回りやすい規模感です。
レンタカーは空港で借りられます。
日本で国際免許を取得していけばアメリカでも車を運転できますよ。
運転免許証を持っている人なら派運転免許試験場でお金を払って入手できます。テストは必要ありません。
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地図をダウンロード
イエローストーンの地図は以下です。同じものはこちらからダウンロードできます。
この地図には見どころがまとめられているので、行先を決める時の参考になります。
Googleオフラインマップの用意
最近のアメリカの車はケーブルやBluetoothを使ってスマホと繋ぎ、モニターにGoogleマップを映して使うのが一般的です。
レンタカーに日本のようなカーナビが付いている保証はありません。
しかしイエローストーンでは街以外でスマホの電波が入らず、Googleマップが使えなくなります。
そんな時に役立つのが無料で使えるGoogleオフラインマップです。
指定した範囲のマップをスマホにダウンロードできるサービスです。
ダウンロード方法は簡単です。まずGoogleマップでイエローストーンと検索します。
詳細を開いて画面右上にあるボタンを押し、「オフラインマップをダウンロード」を選択します。
どの範囲の地図をダウンロードするか調整して「ダウンロード」ボタンを押します。
これでオフラインマップがダウンロードできました。
現地ではいつも通りGoogleマップで経路検索すればOKです。
GPSはインターネットが無くても使えるので、ちゃんとナビとして機能してくれます。
交通情報の確認
イエローストーンの道路は基本的に1本道で迂回できません。
通行止めしていると計画を大幅に見直さなくてはいけないので、交通情報は事前に確認すべきです。
交通情報はこちらから確認できます。通れる道路は緑色で表されています。
防寒着を用意
イエローストーンは夏でも夜は寒いです。10度以下になるため、防寒着は必須です。
私たちが行った9月上旬の気温はこちらです。
昼と夜の寒暖差が激しいですよね。
暗いうちは出歩かないにしても、渋滞を避けるために朝出歩くことはあると思います。
朝もめっちゃ寒いので羽織るものがあると重宝します。
間欠泉と温泉が密集!イエローストーン国立公園の魅力
魅力① 色とりどりの温泉(熱水泉)
イエローストーンには様々な大きさ、色、形の温泉が湧いています。
一番有名な温泉は写真のグランド・プリズマティック・スプリングです。
多くの温泉はこのようなカラフルな見た目をしています。
温泉は中心が最も熱く、外側に行くにつれて温度が下がります。
温度によって生息する微生物の種類が異なり、体内に取り込む鉱物も違うのでこのような色の違いが出ます。
温度が高い場所では微生物が生きられず水の青色1色に染まります。こちらのサファイア・プールは特にきれいでした。
結構深いのですが、水がきれいなので底まで透き通って見えます。まさに自然の絶景です。
魅力② 多数の間欠泉
イエローストーンでは間欠泉が珍しくなく、至る所にあります。
一番有名なのは写真のオールド・フェイスフル・ガイザーです。80分間隔で約40mもの噴出を見せます。
他にも数メートルの噴出を断続的に続ける間欠泉もあったりと滞在中に何度も噴出を見られます。
魅力③ 自然の美しさ
国立公園なだけあって自然がとにかく美しいです。
川の水はどこも透き通っていて川底まではっきり見えます。
ドライブ中には温泉の湯気が立ち昇る光景が至る所で見られます。硫黄の匂いも立ち込めていて別世界に入り込んだようです。
魅力④ 野生動物との遭遇
イエローストーン国立公園内にはバイソン、エルク(鹿)、クマ、リスなどの野生動物が生息しています。
特にバイソンは頻繁に見かけました。
バイソンはかつて乱獲により25頭にまで減少したそうです。
しかし保護活動によって4000頭にまで増やすのに成功しました。今では公園中を自由に闊歩しています。
時折バイソン待ちの渋滞も発生します(笑)
中でもヘイデン・バレーにはたくさんのバイソンがいました。レンタカーで行く方はぶつからないようにご注意ください…!
観光地の温泉にもバイソンの足跡がありました。
バイソンやエルクなどに遭遇してしまったら安全のために23m以上距離を取る必要があります。車に乗っていれば近づいてしまっても大丈夫です(道を横切っていたら近づかざるを得ません)。
クマは91m以上距離を取る必要があります。
こんなかわいいリスもいました。
エサやりは禁止なので見て楽しむだけにします。
おわりに:個性的な見どころ満載!
イエローストーンには見どころがたくさんあります。
どこにも熱水泉や間欠泉などがありますが、それぞれ色や大きさが異なって違う表情を見せてくれます。
ぜひ1つ1つ回ってゆっくり楽しんでみてください!
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